【プレスリリース】 インターネット上で大学の講義を動画配信する慶應義塾オープンコースウェア iPhone対応サイト「-Keio OCW for iPhone-」にて10月1日より公開
2008年10月1日
報道関係者各位
慶應義塾大学デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構
キャスタリア株式会社
インターネット上で大学の講義を動画配信する慶應義塾オープンコースウェア
iPhone対応サイト「-Keio OCW for iPhone-」にて10月1日より公開
―より楽しく、より便利に、「次世代OCW」を推進―
慶應義塾大学デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構(本部:東京都港区、機構長:安西祐一郎、以下「DMC機構」)とキャスタリア株式会社(本社:東京都文京区、社長山脇智志、以下「キャスタリア」)は、慶應義塾オープンコースウェア(以下「Keio OCW」)の講義動画配信を行うアップル社のiPhoneおよびiPod touchに対応したサイト、「Keio OCW for iPhone( http://www.castalia.jp/i/keio )」の公開を10月1日より開始しました。
これにより学習者はポッドキャスト(*1)によって配信される全ての講義動画をモバイル環境でも利用することが可能になります。
1.経緯・背景
インターネット上で大学の講義を動画配信するオープンコースウェア(*2)(以下、「OCW」)は、2001年に米国マサチューセッツ工科大学(以下「MIT」)において開始されました。このプロジェクトは、「すべての講義のコンテンツ(講義に使った資料)をウェブ上で公開する」という目的を持ちます。
日本では慶應義塾大学が2005年に他の5大学(大阪大学、京都大学、東京工業大学、東京大学、早稲田大学)とともに日本で初めてOCWを開始し、2008年5月には月間利用者が5万人を超える世界でも有数の規模となりました。その間2006年に日本オープンコースウェア・コンソーシアム(事務局:慶應義塾大学、代表幹事:同DMC機構 福原美三教授)が設立され、21の主要大学を中心として37団体が加盟する規模(2008年8月現在)となり、組織的な取り組みについては日本が世界を先導する立場になりました。世界でもOCW国際コンソーシアムが19カ国、130団体で組織され、日本からは本年4月に福原教授が理事(任期2年)に選任されています。
「次世代OCW」を目指すKeio OCWは新たな技術を積極的に活用し、利用者の至便性を更に向上することを目指し、アップル社のiPhone およびiPod touchでの利用に特化した専用画面をもつKeio OCW for iPhoneをキャスタリア株式会社とともに運用を開始しました。
キャスタリア株式会社はすでに2008年7月より「Keio OCWチャンネル」を同社のcastalia. jp( http://www.castalia.jp/keioocw/ )にて公開しています。日本のOCWを先導してきた慶應義塾大学は「次世代OCW」というテーマのなかで「学習者の主体的関与の実現」を目指します。またKeio OCW for iPhoneはOCWとしては世界で初めてのiPhone対応サイト開設となります。
現在のOCWはMITから生まれたいわば「世界標準」を意識したものです。KeioOCWは、「世界標準」を満たしながらも、これまでのMIT発の輸入型OCWから日本発のオリジナルなOCWを実現し、世界に向けての提案も目指します。
2.概要
(1)サイト名:Keio OCW for iPhone(URL: http://castalia.jp/i/keioocw )
(2)サービス内容:KeioOCWの講義動画のiPhone/iPod touch専用画面での視聴
(3)開始日:2008年10月1日(水)15時より
(4)対象端末機器:アップル社のiPhoneおよびiPod touch
(*1)ポッドキャスト
ポッドキャスト(ポッドキャスティング)は、インターネットを通じて音声や動画コンテンツを連続的に配信可能な仕組みです。全世界で1億台以上注1を売り上げるApple社のiPodをはじめ、日本においても2007年度には携帯音楽プレーヤーの9割注2を超えると見込まれるデジタル型メディアプレーヤー、またはPCやゲームマシン、携帯電話機などで視聴が可能であり、新しい音声・映像の配信方法として世界中で利用されている技術です。
注1:Apple社・2007年4月発表 注2:民間調査会社シードプランニング調べ
(*2)オープンコースウェア(OCW)
2001年にMITで始まった、大学で正規に提供された講義とその関連情報のインターネット上での無償公開活動です。「知の集積拠点」である大学等が、蓄積された知を体系化した情報である「講義」の公開を通じて一層の社会貢献を目指していこうということを基本的な狙いとした取り組みです。利用に当たってはいずれの大学の講義情報であっても申し込み・登録は不要です。
MIT OCW: http://mitocw.aucegypt.edu/
Keio OCW: http://ocw.dmc.keio.ac.jp/index.html
3.連携組織
(1)慶應義塾大学デジタルメディア・コンテンツ統合研究機構
2004年に文部科学省科学技術振興調整費の戦略的研究拠点育成プログラムに採択され、設立された組織。デジタルメディア・コンテンツに関連する研究教育活動を通じて、新しい知の創造と流通の国際的な先導を実現し新たな産業・教育・文化・芸術分野等の創出に貢献いたします。< http://www.dmc.keio.ac.jp >
(2)キャスタリア株式会社
キャスタリア株式会社は「オープン&ソーシャル」をコンセプトにした教育向けデジタルコンテンツのソリューション開発および学習向けWebメディア運営を行っています。コンテンツ配信を行う企業/学校と個人の間で、学びを通じた新たなコミュニケーション創出に貢献しています。< http://www.castalia.co.jp >
*本資料は、文部科学記者会、科学記者会、各社社会部・科学部・文化部等に送信させていただいております。
本発表資料のお問い合わせ先
・慶應義塾広報室 担当:兒玉、田中
TEL:03-5427-1541 FAX:03-5441-7640 E-mail:m-koho[at]adst.keio.ac.jp
・キャスタリア株式会社 担当:山脇
TEL&FAX:03-3942-6393 E-Mail:sato[at]castalia.co.jp
参考資料PDF:
http://www.keio.ac.jp/ja/press_release/2008/kr7a43000000fzcr-att/081001_3.pdf